はじめに

 当研究室では医用生体工学の分野の研究を行っています.その中でも主に生体の循環系を対象とした計測・解析とそれらの応用に関する研究を行っています.人間の心拍数・血圧は常に適切に調節されています.そのシステムは一見複雑そうですが,簡単な物理モデルで表現できる部分が含まれています.これらを解析することによって,「人工心臓の制御」「自律神経系の解析」に応用しています.また,生体信号の新しい計測法や解析法の開発も行っています.

 医用工学とは,工学の知識を医学へ応用しようとする学問分野で,検査・診断機器や人工臓器,生命維持管理装置などのさまざまな医用関連機器の研究開発が主な分野です.研究室では将来医用機器開発に携わる人材の育成を目指して,「第2種ME技術者」の資格取得の学習も行っています.また,福島県が推進している「福島県医療関連産業高度人材育成プログラム」にも積極的に参加しています.
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当研究室に配属を希望する学生さんへ

 人間支援システム専攻では1年次の説明のときに「とっておいてほしい科目一覧」が配布されています.基本的にそれらの科目の履修が望ましいわけですが,必ずしも全てを履修していなくても大丈夫です.それ以上に当研究室で行われている研究内容を知っていただき,興味を持っていただいていることが重要です.医用工学の分野は非常に広範囲の知識を必要としますし,課題の解決のために必要な知識や技術は得意不得意にかかわらず必要ですので,まず,研究内容に面白さを感じてもらうことが一番です.研究室見学も随時受け付けていますので遠慮なく連絡してください.

高校生のみなさんへ

 私は工学部出身ですが,生体の持つ曖昧さや不安定さ複雑さの中にある工学的な部分に非常に魅力を感じています.大学での研究は,大学の講義はもとより,理系・文系などの分類に縛られず,研究目標を実現するために様々な分野の知識に触れることが必要になってきます.特に本学は分野にとらわない自由な発想に基づく研究を主体としています.自分らしい発想や創造力をフル動員して未知の分野に飛び込みましょう.当研究室はオープンキャンパスで一般公開もしています.